四月も五日。今日から学校も開始というところも多いだろう。
クラス替え、前の年とはことなる教室、担任。一喜一憂していた、あのころ。これまでの友人たちは、互いに新しい教室や面子を偵察に来る。
「お前、○○ちゃんと一緒じゃん!」
と囃す友人たちに、女子軍団も呼応する。
妙に大人びたやつも居たりする。いきなりバンカラふうなやつとか(大抵どこもかしこも大きくて二の句が継げない)、妙に色気がある女子とか(周囲三メートルに香が漂う感じ)。
教室の壁は、卒業した先輩たちの標語が、貼り残されていたりする。僕たちのときは、「総括」と掲示されていて、妙に恐かった。
あの、中学校の校庭にあった、大きな椎の木は、まだあるのだろうか?
遠く、フォークダンスのリズムが耳の奥底にこだまする。