友人から、川上さんの小説 「センセイの鞄」の
ドラマ版が出ていることを聞き、レンタルショップで探し、そして観た。
小泉今日子さんが主演(月子さん)。センセイは柄本明さん。久世光彦さんが監督をつとめている。2003年WOWOW。複数の賞を受賞したそうだ。
僕は、センセイ役には、寺尾聡さんがよいなあ、とおもっていたのですが、柄本さんの朴訥さも、まあ許容できるな、とおもいました。
それにしても、小泉さんは、かっこよい。背筋が通って姿勢がよい。あぐらをかく姿勢までもがよい。
また、お箸で食べ物を食べる形も行儀よく、綺麗で素晴らしい。太宰治のある小説の最初に、お母さまがスプーンの先からスープを飲む、というくだりがありますが、それのお箸版みたいなもの。これをみるだけで僕なんぞは、あたまがぽーっとなる。
お酒を飲み、語り、無言の時にも意味があり、歩き、そして一緒に夜空に浮かぶ月をみる。ぬくもりを感じる。その月の形がいつまでも気持ちの奥に刻まれ、沈降していく。
☆☆☆☆